「世界の中心で、愛をさけぶ」にて主人公、松本朔太郎が使ったカメラについて。
もくじ
免責事項
ネタバレが目的ではありませんが、ドラマ「世界の中心で、愛をさけぶ」を見たことのない人が読むとなにか新鮮味が薄れるかもしれないので、ご注意ください。
以下に書かれている内容は、先週末の夜中から次の日の明け方にかけ一気に見たドラマの気になる点について調べたものです。寝不足によりドラマの内容があいまいなところもあります。記述に対しては正確であるよう注意しますが、誤った内容を含む可能性があります。話半分ぐらいで読んでください。
はじめに
「世界の中心で、愛をさけぶ」と言えば、なかなかに有名なドラマだと思うのだけど、どうだろう。少なくとも、これまで生きてきてテレビドラマを数えるほどしか見ていない私でも知っているのだから、それなりに有名どころだと思う。
世界の中心で、愛をさけぶ - Wikipedia
2004年に放送ということなので、今から12年ぐらい前のドラマということになるのか。原作は小説で、映画にもなっているそうだけど、今回はドラマ版のほうに注目する。主人公「松本朔太郎」を「山田孝之」が演じ、ヒロイン「廣瀬亜紀」を「綾瀬はるか」が演じた。白血病に侵されつつ生と死を考え抜く廣瀬の姿と、日に日に弱っていく彼女と真剣に向き合いつつ己の弱さに苦しむ朔太郎の姿が印象的なドラマで、確かに有名になる理由もわかる気がする。
ドラマの評論はその道のひとに譲るとして、今回はドラマの中で朔太郎が使用していたカメラについて調べたので書いてみる。
劇中で使われたカメラ
劇中で朔太郎が使ったカメラは次の2台*1。
いずれもPentaxなのは偶然か。それとも当時の様子を考えるとPentaxのシェアが高いのは当たり前なのか。
Pentax SP
Pentax SPは第5話にて初めて登場する。
廣瀬との無人島デートを控えた朔太郎が手ぶらで祖父の写真館へ訪れ、棚からPentaxSPを手に取る描写があり、それ以降ドラマに登場するようになる。
この描写から想像するに、おそらくもともとは祖父のものだったのではないだろうか。
Pentax SPの発売期間は1964~1974年だそうなので、劇中の1986年には発売から22~12年ほど経っていることになる。
1986年当時に発売されたカメラというと、ニコンからはNikon F-501AFやキヤノンからはキヤノンT90などが挙げられ、AEやオートフォーカスはもちろんのこと、内臓モータードライブによる連続撮影機能も付いてきて機能もどんどん近代化しているような時代のようだ。
そんな当時のフラグシップに比べると、露出計内蔵とは言え平均測光で、フルマニュアルであるPentax SPは残念ながら機能の面で見劣りしつつあるカメラだろう。
ただ、「高校生が彼女とのデートに合わせて祖父のカメラを拝借する」という光景を考えるとなんだかすごくしっくりくるし、ちょうど使われそうなカメラな気もしてくる。
ボディについているレンズはこれまた詳細はわからないが、ボディに対するレンズの長さや外観、劇中で撮影された写真の様子を見るに、焦点距離50㎜ぐらいのレンズなんじゃないだろうか?Super Takmar 50mm f/1.4とかSMC Takmar 50mm f/1.4とかかな?
ちなみに、発売から52~42年ほど経った今も私が現役で使っているので、1986年当時に朔太郎が使っていても別におかしなことではない。繰り返す。別におかしなことではない。 さらにちなむと、朔太郎のPentax SPはシルバーボディだが、私のはブラックボディ。
Pentax Pino 35M
Pentax Pino 35Mは第8話にて初めて登場する。 オーストラリアへの修学旅行の際に朔太郎が持って行ったカメラがこのPentax Pino 35M。 カメラをつかむ手にロゴが隠れてしまい探しづらかったが、根気よく探してみると見つかるもので、おそらくPentax Pino 35Mで間違いないだろう。
説明書からいくつかスペックを抜粋すると、
- レンズは3枚のコーティングガラスレンズから構成される35㎜ f/3.8の単焦点のレンズ。
- シャッターはレンズシャッターで、シャッタースピードは1/125sec.に固定。
- フォーカスについての記述はflash-in-focus systemとある*2。
- フラッシュは内臓。
- 自動フィルム送り/巻き上げ対応。
- 大きさは133x70x50㎜で、今の写ルンですシンプルエースが108x54x34mmらしいので、それよりは一回り大きい。
- 重量は210gでこれもシンプルエースの93gと比べるとやっぱり少し重い。
35mmでf/3.8というと決してパンフォーカスなわけでもないのだけど、 シャッタースピード固定だし単焦点でなのでシャッター切れば撮れるよ! それにフラッシュも内臓で多少暗くても何とかするよ!と、 今の感覚だと使う場面が写ルンですと被る気がする。 「そういったニーズに合わせて写ルンですは発売されたのかもしれないな」と考えてみたりする。
時代設定
放送当時の2004年から17年前の朔太郎の高校時代に遡る。17年前というと1987年か。原作が写ルンです発売開始したのが1986年だそうなので、まだ一般的にはなっていないぐらいの時代なんだろうか*3。
まとめ
ドラマの主人公が自分と同じカメラを首に下げているのを見てうれしくなって少し調べてみた。 「世界の中心で、愛をさけぶ」はそこそこ有名なドラマだろうし、その中でカメラは病室の廣瀬と外界をつなぐ印象的なアイテムだと思うのだけど、 ググった時には「世界の中心で、愛をさけぶ」のカメラについて記述したサイトは特に見つからなかった。 これ以降に気になった誰かのためになるといいけど。